21ツインパワーXD。20ツインパワーに続き半プラ化され大きな話題となりました。
発売から1年近く経った今でも「半プラだからダメ」などと言われていますが、全くそんなことはありません。
今回は21ツインパワーXD4000HGをインプレッション。実釣でちゃんと使ってからのインプレなのでスペックだけを見て書かれているような記事とは違い参考にして頂けると思います。
21ツインパワーXD4000HGを選んだ理由
21ツインパワーXD4000HGはヒラスズキ釣りに使用するために購入しました。
以前は15ツインパワー4000HGを使用していましたが、爆風・荒波の中でルアーの動きをしっかりと感じ取れるだけの感度がなく、特にルアーの初動を把握しにくかったので感度の良いリールの必要性を感じていました。
そんな時に発表されたのが21ツインパワーXD。
ツインパワーXDはマグナムライトローター搭載のクイックレスポンスシリーズ、レスポンスの良さとヒラスズキ釣りに必要な剛性・耐久性を持ち併せたリールだと判断し購入に至りました。
XGにしなかったのは、パワー・耐久性不足を考慮しての事と僕が単純にギア比が高すぎるリールが嫌いだからです。
21ツインパワーXDのインプレ
21ツインパワーXD4000HGはヒラスズキ専用にするために購入しましたが、ヒラスズキに使わないシーズンはハードロックゲームでも使用してみました。
使用したラインはPE1.5号です。
ツインパワーXDの重量
半プラ化とその他パーツの見直しにより大幅に軽量化されています。
同サイズの17ツインパワーXDと比べると45gも軽くなっています。
僕が行う釣りの中ではトップクラスにタックル重量が重くなるヒラスズキ釣りですが、ツインパワーXDを使い始めてから以前と比べると遥かに楽になりました。
ツインパワーXDのレスポンス
マグナムライトローターが搭載されているのでレスポンスは非常に良いです。
ルアー着水後やルアーを止めた後の動かし始めが非常にスムーズに行えるようになりました。
ツインパワーXDの感度
僕がツインパワーXDに求めていたのはまさにこの感度の部分です。
純正状態でも感度は良いですが、より高めるために僕はハンドルノブをシマノ純正のT字に交換しています。
パワーは下がりますが感度は最強になりました。
ヒラスズキ釣りはタックルパワーを考えると軽すぎるぐらいのルアーを使う事があります。
特に9㎝、10g以下のリップレスミノーを使うと、横風が強い時や追い波に入ったときは抵抗感が薄れてしまいルアーの状況が分からなくなってしまいがちでしたが、ツインパワーXDを購入してからはそれがかなり軽減されました。
- ルアー着水後どれぐらいから泳ぎ出しているのか?(以前はラインに風と潮の重みが乗るとルアーの動きが分からなくなる時が多かった)
- ルアーは今きちんと動いているのか?
- (目視できない)流れの変化やヨレはどこにあるのか?(変化が分かればルアーの止めどころが分かるのでバイトに繋がる)
これらの事が以前よりも鮮明に伝わってきます。
分かると分からないでは大違い。入ってくる情報が多いのでより深く考えて釣りを組み立てることが出来ます。
ツインパワーXDの巻き心地
マイクロモジュールギアⅡとサイレントドライブが搭載されたこともあってか、非常になめらかでガタツキなどは感じません。
ステラやツインパワーのようなしっとりとした高級感のある巻き心地ではなく、サラっとしたドライな巻き心地です。
ボディが半プラ化されたこともあって、空巻き時はプラボディ特有のシャラ感は感じます。
実釣には全く気にならないので何の問題もないと思います。
ツインパワーXDの剛性とパワー
半プラ化されたことで最も懸念されているのが剛性・パワーの低下です。
結論を先に言ってしまうと、半プラ化されたことによる剛性・パワーダウンは実釣の中で感じることはありません。
つまり全く問題はないという事です。
半プラ化されているのでフルメタルボディと比べると理論上ボディ剛性が下がっているのは間違いないと思うのですが、実釣の中ではそれを感じません。
但し、ツインパワーXDはマグナムライトローターなので、メタルローター搭載のステラやツインパワーと比べると巻き上げパワーは低いです。これははっきりと実感できるところです。
特に抵抗の大きなルアーを使うときの楽さと安定感は全然違います。
ツインパワーだと1度巻き始めるとあとは惰性でスーっと回り続けてくれますが、ツインパワーXDだとずっと手の力で回し続けないといけません。
抵抗の大きなルアーを使うときの楽さや安定感の差はここだと思います。
魚を掛けた後のファイトに関しては問題ありません。もちろんメタルローターのリールと比べると体にかかる負担は大きいですが、ツインパワーXDだから獲れない魚がいるかと聞かれるとそれはないと思います。
僕はパワーよりも感度とレスポンスを求めてツインパワーXDを買いましたが、パワー優先ならツインパワーの方をおすすめ致します。
ツインパワーXDの飛距離
最近のシマノのリールはロングストロークスプール搭載が当たり前になってきているので、敢えて言う事ではないかもしれませんが良く飛びますね。
以前は9㎝のルアーがギリギリ届かなかったポイントでもフルキャストがバシッと決まれば何とか届くようになりました。
先日、師匠と釣りに行った際に「9㎝やったら届かんやろ」と言われたポイントにもルアーを入れることが出来ました。まぁヒラスズキは出てきませんでしたけどね・・・
ツインパワーXDのドラグ性能
ツインパワーXDにはカーボンクロスワッシャーが使用されています。
カーボンクロスワッシャーはほとんどの汎用リールに使用されているフェルトワッシャーよりも滑り出しの滑らかさに劣りますが高負荷時でも安定した性能を発揮できるというものです。
しかし僕はまだカーボンクロスワッシャーの恩恵を感じるような魚を掛けていないのでまだ未知数です。
正直に言うとヒラスズキ程度では恩恵ないのでは?と思っています。
ツインパワーXDはヒラスズキ釣りにはどう??
ツインパワーXDはヒラスズキ釣りには最高のリールです。
フローティングルアーをメインに使い、繊細に泳がせる・止めて潮に乗せて流すといった僕のスタイルにマッチしています。
但し繊細さをそれほど必要としない、パワー重視の方には合わないと思います。
12㎝以上のリップ付きのミノーをメインで使う、70㎝クラスでもゴリ巻きしてぶっこ抜く。
こんな方から見れば使い物にならないクソリールでしょう。
僕から見れば最高のヒラスズキリールですが、ヒラ師全体で見れば意見が真っ二つに分かれても不思議ではありません。
ツインパワーXDは中途半端
ツインパワーXDってスペックを見るとツインパワーとヴァンキッシュを足して2で割ったようなリールです。
絶賛しておいてこんな事言うのもアレですが、ツインパワーXDってめっちゃ中途半端なリールだと思うんです。
4000番でいうとヴァンキッシュより40g以上重いけどその重量差分パワーや剛性が高いかと言われるとそうでもないし、ツインパワーと比べると10g軽いだけ。
重量はツインパワー寄りだけどパワーはヴァンキッシュ寄り。お互いの良いところを取り込んでいるけど、それ以上に悪い部分も取り込んでいるというのが僕の正直な感想です。
ツインパワーXDの使い道
ツインパワーXDは使い道が難しいです。
シーバスやフラットフィッシュ相手で感度・レスポンス重視ならヴァンキッシュの方が良いと思いますし、ライトショアジギングやロックフィッシュで使うならツインパワーの方が良いと思います。
ツインパワーXDの使い道があるとするなら、感度・レスポンスを重視でリールを選びたいけどリール自体を軽くし過ぎたくないときですかね。
ツインパワーXDは感度・レスポンスはヴァンキッシュに近いですが、重量はツインパワーに近いのでサーフで使われる長いロッドとの相性は良いと思います。
同価格帯のリールとの比較
ツインパワー
ローターの違いが最大のポイントです。
メタルローターであるツインパワーの方が明らかに巻き上げパワーが上です。
そしてローターが重いツインパワーの方は1度巻き始めてしまえば惰性で回り続けるので、抵抗の大きなルアーを泳がせる時の安定感と楽さが上です。
またシルキーでしっとりとした高級感のある巻き心地になり、ステラっぽさがあります。
ヒラスズキには感度とレスポンス重視でツインパワーXDを選びましたが、僕が質感で好きなのはツインパワーです。
セルテート
剛性を重視したボディと軽量ローターという点ではツインパワーXDと似ています。
セルテートはハイブリッドボディより高剛性・高質感のフルアルミボディ、そしてCI4+のマグナムライトローターより高剛性であるZAIONローターです。。
僕はダイワのリールだと何をやっているのか(ルアーの動きとか)が全く分からない(友達に借りて使ってみたけどマジで何もわからん)ので避けていますが、世間的にはセルテートの方が評価が高いように思います。
ツインパワーXDのインプレまとめ
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- 繊細な釣りを展開するヒラスズキ釣りには最高
- ヴァンキッシュとツインパワーの間で揺れる中途半端なリール
- 強いタックルで軽い(抵抗が小さい)ルアーを使う釣りには最適
以上!