磯の王者ヒラスズキ。ルアーフィッシングをしている方なら1度は釣ってみたいと思うのではないでしょうか?
磯からのヒラスズキ釣りのシチュエーションは荒波・強風・悪天候など厳しい状況が多いため、リールはとにかく耐久性の高さが求められると思っている方も多いですが、求められる性能は実はそれだけではありません。
今回はヒラスズキ釣りに求められるリールについて細かく解説しますのでぜひ参考にしてください。
ヒラスズキ用リールを選ぶうえで考えるべき7つのポイント
ヒラスズキ用のリールを選ぶときに考えるべきポイントは以下の7つです
- 剛性
- 防水性能
- レスポンス
- 巻き感度
- ギア比
- 糸巻き量
- 種類
剛性
ヒラスズキの強烈な引きに耐えられるだけの剛性が必要です。剛性の低いリールでは1匹釣っただけでゴリゴリになってしまうリスクが高いです。
また無理矢理にでも岩から引き剥がしたいときには、リールにある程度の剛性がないと無理です。
ボディにアルミやマグネシウムなど金属が使われているリールが良いですね。
防水性能
ヒラスズキ釣りでは波しぶきが掛かることは珍しくもありません。リールは潮まみれになります。
防水性能が高いリールだと外面が汚れるだけで済みますが、防水性能が低いリールでは内部まで潮が侵入しリールの不具合に繋がります。
選ぶリールのメーカーは恐らくダイワかシマノになると思いますが、防水性能は圧倒的にシマノのリールの方が高いです。
ダイワの汎用リールで唯一シマノのXプロテクト搭載のリールと肩を並べられるリールはイグジストです。
レスポンス
スタイルにもよりますがヒラスズキ釣りは巻く・止めるの動作が多い釣りです。
デッドスローリトリーブを使う事も珍しくありません。
また、レスポンスの悪いリールだと巻き出しの際に、ルアーが潮を噛んでいるのか、シンプルに巻き出しが重いだけなのか分からなくなることがあります。
そのため軽快に巻き出せピタッと止まるリールである方が快適にルアー操作が行えます。
巻き感度
ルアーに掛かる抵抗の変化を的確に捉えたいので、巻き感度も必要です。
ルアーをどこで止めるのか?どの流れに乗せるのか?それはリールから伝わる情報で判断します。
荒波や強風の中、ルアーに掛かる抵抗を捉えられるか否かで釣果は変わってきます。
また超ショートバイトも多いので、それを取るためにも感度は必要です。
僕は巻き感度を高めるため、純正の丸ノブをT字に替えています。
ギア比
ハイギア以上がおすすめです。荒波や強風の中、しっかりラインメンディングをするためには巻き取りスピードは速いほうが有利です。
ラインメンディングが出来ないと、引きたいコースを曳けないだけでなくルアーのロストにも繋がります。
僕はエクストラハイギアの巻き重りが嫌いなのでハイギアを使用していますが、気にならない方にはエクストラハイギアがおすすめです。
糸巻き量
最低PE1.5号が200m巻けるリールを選びましょう。
人によっては2号をメインとする方もいますし、青物が多いエリアではもっと太いラインを使う事もあるでしょう。
自分が使うラインがしっかり巻ければOKです。
種類
ヒラスズキ釣りに使うリールはスピニングリールが主流です。慣れた方ならベイトもアリだとは思いますが、強風時のトラブルや飛距離を考えるとスピニングリールの方が向いています。
ヒラスズキ用リールのサイズ
リールは4000番がおすすめです。因みにシマノのC5000サイズは4000番サイズに当たります。
4000番がおすすめの理由は上で解説した7つのポイントを考えた時に最もバランスが良いからです。
4000番より小さければ強度や糸巻き量、巻き取りスピードが足りなくなるし、大きくすると巻き感度やレスポンスが落ちてしまいます。
4000番はヒラスズキ用のリールにはうってつけのサイズなのです。
ただし青物が多いエリアでは感度やレスポンスを犠牲にしてでも、大きなリールを選ぶ必要がある場合もあります。
ヒラスズキ用のリールに高いリールは要らない?
「ヒラスズキ用のリールには高いリールは必要ない」と言われることも多いですが、個人的な意見を言うとその意見には反対です。
ヒラスズキはそんなに簡単にボコボコ釣れる魚ではありません。1日狙ってもチャンスはそう多くはありません。
安いリールを使っていて、「潮の変化に気付けなかったら」「ルアーに掛かる抵抗の変化に気付けなかったら」「ショートバイトを取り逃したら」「トラブルでチャンスタイムを逃したら」と考えると、とても安いリールで良いとは言えません。
少ないチャンスでヒラスズキを獲りたいならリールにはある程度金額を掛けることをおすすめします。
ヒラスズキ釣りに高いリールを使わない方が良い人
先程、ヒラスズキ用のリールにはある程度お金をかけた方が良いと言いましたが、例外もあります。
リールの扱いに気を使えない方や磯での釣りの経験が少ない方は高いリールは使わない方が良いです。ヒラスズキ釣りは磯がメインフィールドとなるので、堤防やサーフよりリールに傷が付きやすくなります。
普段からリールの扱いに気を付けている方は問題ないと思いますが、堤防ですらリールを傷だらけにしてしまうような方は磯ではもっとボロボロにしてしまうでしょう。ベールやスプールに傷が入ると最悪の場合使えなくなりますが、高いリールであればあるほど交換の費用も高いのでまずは安いリールで丁寧に扱う事を覚えましょう。
磯に慣れていない方は転ぶリスクや岩に擦ってしまうリスクが高いです。磯での釣りに慣れていない方は慣れてから高いリールを買う事をおすすめします。
ヒラスズキ釣りにおすすめのリール
ストラディック4000XG (シマノ)
ストラディックは2万円前後でありながら、ロングストロークスプール・マイクロモジュールギアⅡ・サイレントドライブなど、ステラやヴァンキッシュにしか搭載されていなかったテクノロジーが盛り込まれ、発売前からかなり話題になったリールです。
そこそこの剛性と巻き感度を備えており、ヒラスズキ釣りを行う上で不便ない性能を持っていますが、耐久性は値段なりです。
釣行頻度の高い方なら1年持たずにゴリ感やシャリ感は出ると思いますが定期的にオーバーホールに出せば問題ありません。
ツインパワー4000XG (シマノ)
重いイメージの強いツインパワーですが、今作はかなり軽量化されています。
パワー重視のリールとしては十分軽量と言えるでしょう。
ロングストロークスプールによる飛距離UP、マイクロモジュールギアⅡ・サイレントドライブによる巻き心地の向上はいうまでもありません。
ツインパワー最大の強みはメタルローターによる巻き上げパワーの向上です。巻き上げパワーは同サイズであれば全スピニングリール中トップクラスです。
ツインパワーXD4000XG (シマノ)
ボディはツインパワーと同じですが、ツインパワーXDはマグナムライトローターが搭載されています。そのためツインパワーより軽量で巻き感度やレスポンスに優れますがパワーで劣ります。
スプールエッジにバリアコートを採用しているので、磯で擦ってもスプールエッジに傷が入りにくいのが魅力的です。
使用感はツインパワーよりヴァンキッシュに近いですね。
ツインパワーSW5000HG (シマノ)
ヒラスズキにはオーバースペックだとは思いますが、青物が多いエリアや足場が高くかつ抜き上げ必須のポイントでゴツいロッドと太いラインを合わせるときは良いと思います。
ヒラスズキ専門の方には必要ないでしょう。
自分に合ったヒラスズキ用リールを見つけよう!
リールに何を求めるかはスタイルとエリアで変わってきます。
1台目から自分のスタイルにハマるリールを選ぶのは難しいですが、この記事が少しでも役に立つと嬉しく思います。